セックスピストルズ

20代のころにパンクロックにハマり、すぐにパンクの王道であるセックスピストルズの存在を知りました。そしてすぐに虜になり、シド・ヴィシャスは自分のアイドル化とし、「俺もシドのように生きる!」なんて気取っていた青春時代です。

セックスピストルズはなんてたって僕が最も衝撃を受けたのはそのすさまじい皮肉っぷりです。

当時の失業率が高く、酷い有様だった若者たちはその歌に酔いしれ、攻撃的になりました。

「ゴッドセイブザクイーン」という歌がありますが、ゴッドセイブサクイーンというのは「女王陛下万歳」という意味です。そのタイトルに合わせて「ゴッドセイブザクイーン」と歌いながらイギリスを非難しています。

印象に残っているのは「No Future No Future No Future for you」と連呼して歌っているところです。こんな国に未来は無い。俺たちに未来は無い。お前たちに未来は無いと攻撃的に歌っています。そしてそのプロモも印象的でジョンライドンが酒を飲みながらダラダラとしながやる気のなさそうに歌っています。

また、シド・ヴィシャスはベースの弾けないベーシストでしたが、その生き方がパンクだと言われて、アイドル化されていました。ライブ中にベースで客を殴ったり自分の体をナイフで切り刻んだりと過激なパフォーマンスをします。

彼の「マイウェイ」のプロモーションビデオも僕は何度となく観て興奮しました。

最初はまるでバカにしたかのように歌いながら、いきなりテンポが上がり、ロック調になって叫びながらシドは歌います。最後は客席に銃を撃って中指を立ててステージを後にするという過激なプロモーションビデオです。

そんなシドもヘロイン中毒で彼女であったナンシーを殺害した疑いで逮捕され、釈放された後はヘロインの過剰摂取でわずか21歳の若さで亡くなり、伝説となりました。

昔の僕はそんなシドの生きざまを肯定していいましたが、今は肯定はしていません。

ただ、格好良いとは思います。

パンクロックというのは「ぶち壊す」というのが前提にあるので長続きしません。

だからセックスピストルズもすぐに解散することになりました。

ブルーハーツもパンクからロックへと変わっていきました。

日本でも忌野清志郎などの有名なパンクロックがいますが、彼も「タイマーズ」というパンクロックバンドは長続きしませんでした。彼自体も「パンクには未来が無い」と言っていました。

パンクロックは基本的に反社会であり、社会の理不尽さを攻撃的に歌います。

今でもパンクロックは好きですが、そこまでではなくなりました。

人は歳を重ねるごとに、価値観も変わっていくものだと感じます。